「本職?人間だ。」岡本太郎展
山手線、渋谷駅ホームで見た看板に、とっても惹かれたのが、こちら↓
流行語ともなった「芸術は、爆発だ!」。大阪万博の「太陽の塔」は、よく憶えているものの、これまで、岡本太郎作品に触れたことはありませんでした。
なのに、
「本職?人間だ!」
この言葉、何て刺激的! 何故か気になったので、上野にある、東京都美術館に行ってきました。
会場入り口。
通常、カメラはNGですが、今回は、ほとんどの作品撮影OKでした。
何て、太っ腹。
展示場に、一歩踏み入れると、そこは、岡本ワールドの世界。
作品「にらめっこ」
「にらめっこ」とは、生命の交歓の瞬間。(注釈より)
作品「暴走」
この絵を観た瞬間、ゲゲゲの鬼太郎に登場する「一反もめん」を連想してしまいました。芸術的感性の低さに、すみません。💦
森永製菓から発売された、お菓子のブリキ缶。
チョコレート?クッキー? どんなお菓子が、入っていたのかな?
絵画や彫刻のみならず、このような商業デザインも、手掛けていたんですね。
自身のデッサン。 よく似ています。
地下の会場に、ありました。「太陽の塔」。
いつも、左側正面の写真しか、見たことがなかったのですが、裏側(右)にも、顔があることを発見!
「太陽は、皆を、平等に照らしてくれる。」子供心に響く言葉でした。
作品「雷神」
大きく体をくねらせた中央の人物。四方にほとばしる描線。晩年になっても、衰えることがなかった創作意欲を感じさせてくれる。(注釈より)
あらぁ~ ティーセット!
鶏をモチーフにしたんですね。
すぐに浮かんだことは、このティーセットで、お茶会を開くとすれば、どんなお茶を選ぼうか?
エネルギーに満ち溢れた「TAROワールド」に相応しいお茶って何だろう?
力強く、大地を感じるようなお茶がいいかも。
帰りの電車の中で、まじめに考えました。🤔
思いついたのは、烏龍茶の原点とも言われる「武夷岩茶」。
中国福建省の武夷山の岩場の養分を、たっぷり吸収した茶木から作る高級茶。
力強く、どっしりとした趣が感じられ、特に、体が温まります。
岡田太郎画伯も、「うまい!」と言って下さるかも。妄想ですが(笑)
現物がないので、「岩茶」の紹介が、できませんが、興味ある方、ネットで調べてみてください。
エネルギー溢れる作品が、たくさん展示されていましたが、それ以上に、岡本太郎語録に魅了されました。
何故「本職は、人間だ。」と答えたのか。
それは、多岐に渡る活動から、「本職はなんですか?」という問いに対し
「人間。全存在として猛烈に生きる人間だ。」
「芸術は人生であり、生きることそのものが芸術である。」
「自分の人生に道はない。ただ前に向かって、心身をぶつけて挑む、瞬間があるだけ」
はっとしました。
人間の根源的な生き方を、すっかり忘れ、遠い昔、いつも遊んでいた「秘密基地」に置き忘れて来てしまったような感覚が、込み上げてきました。
子供は、その瞬間を楽しんでいます。
公園で遊んでいる子供達は、全身全霊で生きているように感じます。
かつて、自分もそうだったのに、、
また、生前最後に出版した本の中で、述べている言葉が、紹介されていました。
「強烈に生きることは、常に死を前提にしている。死という最も厳しい運命に直面して、はじめて命が振るい立つのだ。」
自分が進む道、いるべき場所は、今この瞬間なのだ。
岡本太郎展に行って良かった。